富岡製糸場〜碓氷峠鐡道文化むらへ


平成22年(2010)5月、史跡・世界遺産・国宝に指定された富岡製糸場から碓氷峠鐡道文化むらに行く。

1.富岡製糸場は明治5年(1872)に明治政府が設立した
洋式の繰糸機械を備えた器械製糸場である。

富岡製糸場は平成17年(2005)から一般公開されている。上はその入口


入口正面には長さ104mある2階建ての木材の骨組みの間に煉瓦を積み並べる工法の
「木骨レンガ造り」の東繭倉庫が建っている。この倉庫の2階に乾燥した繭を貯蔵した。


東繭倉庫からコの字に折れ曲がって長さ140mの繰糸(そうし)場が西繭倉庫まで続いている。
繰糸場には明治5年にフランスから輸入した300台の繰糸器が設置され、
現在は昭和62年に操業停止した時の繰糸器がそのまま並べられ、見学できる。


繰糸機が発明される前は人手による座繰りという方法が行われていた。
繭から糸の端末を引き出し、人が糸車を回す方法なので少量しか作れない。
製糸場ではその作業を実演し、希望者にも実体験出来いるようになっている。
繭から糸を引き出しそれが柔らかな絹糸になっていく過程は感動ものである。


上は繰糸場外観。繰糸所と東繭倉庫と西繭倉庫は国宝に指定されている。
他にも多くの建築物が重文に認定されている。

2.碓氷峠鉄道文化むら

平成9年(1997)の長野新幹線の開通により、信越本線は上野から横川までに短縮され、
おぎのやの「峠の釜めし」で有名な横川駅が終着駅になった。

信越本線は昭和36年(1961)まではアプト式というラックレールを歯車で引っ掛けながら
急坂を上る方式で横川―軽井沢間を走っていた。 (下は横川駅)


「碓氷峠鉄道文化むら」は横川駅に隣接して建設された鐡道テーマパークで
平成11年(1999)に開園した。園内の鉄道資料館には横川〜軽井沢間の鉄道模型
「碓氷峠ジオラマがあり、当時の車両や新幹線の模型が走っている。

屋外展示スペースには旧国鉄時代に活躍した鐡道車両が数多く展示されている。
また信越本線の廃線跡を利用して電気機関車の体験運転や
トロッコ列車の運行など鉄道ファンや子供連れには楽しく過ごせる場所である。

展示車両1


展示車両2


展示車両3


、眼鏡橋

「碓氷峠鉄道文化むら」を出て碓氷峠経由の旧道に入る。大きなかーブを曲がると
巨大な煉瓦アーチの眼鏡橋(碓氷第3橋梁)が突然眼前に現れる。



明治25年に造られたもので、近くにある第1から第6までの橋梁全てが国の重文に指定されている。


橋の上に上がると横川方面に5号隧道があり、「アプトのみち遊歩道」の一部になっている。
軽井沢側にも隧道があるが立ち入り禁止になっている。


上流の方を見るとアプト式を止めた時に造られた碓氷新線
(昭和38年から平成9年まで使用)の橋梁が見える。

この新線と従来のアプト式線の一部を改良して複線化し、
40分かかっていた所要時間が下り17分、上り24分と大きく短縮された。

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(この項終り)